His Story 25

仕事と学業の両立に慣れてきた頃、何度かスクーリングに通ううちに友達ができるようになりました。実はこの「学友」の存在が通信制大学を続ける上で、大きな要因となるのです。特徴的なことは、日本各地から仕事も年齢も違う学生が集いあう通信生大学ならではの交流があることです。とても刺激的です。みんな学びの目的はそれぞれ。スクーリングにいけばみんなに会えることが楽しみになります。

授業ではお互いの発表の手助けをしたり、レポートを見せ合いっこして参考にしたり、互いの仕事や、人生の道のりを聞き合ったりと有意義な時間を過ごせます。みんな入学の時期は違うので、卒業の時期も違いますが、それでも互いの存在が学びのモチベーションになります。

特に仲良くなった友達は、学校を卒業してからも、1年に1回互いの地元へ集まり同窓会をやっています。北陸→九州→関西を毎年ぐるぐる回りながら旅行を楽しんでいます。こんなことができるのも、通信制大学の醍醐味でしょう。

3年生も終わりの頃、早くも軍資金が底をつき始めていました。予想を超える出費が続いて、どうしようかと思いました。ふと、このまま取得した単位をもって関西のどこか通いやすい大学へ転学しようかと思いました。

悶々と悩んだ挙句、「意地でも日大をちゃんと4年で卒業してやる!」とスイッチが入りました。そして日本政策金融公庫が学資ローンを提供していることがわかり、早速、申し込みにいきました。

係の人に尋ねると「お子様のですか?」と聞かれ、「いえ、自分のです」と答えると、ちょっと不思議そうな顔をされましたが、手続を進めてくれて、無事にまとまったお金を借りることができました。

さらに日大が返済不要の奨学金制度を実施していることも判明し、所定の単位や成績を収めていないと申し込めないのですが、要件を満たしていたので応募しました。

全通信教育学部でも3人くらいしか得ることができない狭き門ですが、安い源泉徴収票を添付して申し込むと、見事奨学金を得ることができて、事実上4年生分の学費が免除となりました。こうして、大学を続けられる目処がたったのです。

そうして、いよいよ卒業論文に取り組むことになりました。

続く


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